2016年2月19日のモーニングショーで「糖質制限ダイエット第一人者急死の波紋」という内容で再検証されたことで、再び問い合わせがありましたのでブログいたします。
今回の放送は、糖質制限ダイエットのメカニズムや心不全との因果関係、ダイエットによる身体への影響などについて、肥満症治療を専門とする島野雄実医師がスタジオで解説しながらおこなわました。
ゆるゆるぐらいがちょうどいい
と、島野雄実医師が最後にまとめていましたが、これは影響力の強いテレビであるがゆえ、このような言い方が適切だったとは思います。
実際は
4割減でちょうどいい
ぐらいでしょうか。これぐらいの糖質制限でも、初めの頃は身体が反応して減量してくれると思います。
それでも、頭がボーッとする、偏頭痛が止まらないといった症状が出る方は、糖質制限ダイエットが剥かない身体と判断し、別のダイエットをされるのをお奨めします。
私もダイエット中は断食などもしましたが、体調が悪くなることはすぐにやめるようにしていました。偏った食事や方法が続くため、どこかに負荷がかかっていますし、その負荷はダイエットにはある程度避けて通れないものとも考えます。ですので、負荷を感じたらすぐに別の方法に切り替えるよう心がけました。
実際のところどうなの?
放送の中で「糖質を減らせば脂質を使う。脂質を減らせばたんぱく質を使う。すると基礎代謝が落ちるから余計に太る。だから脂質は少し摂取する」という理屈を説明されていました。説明はまったく正しいですが、この微妙なさじ加減が難しいので、現実、この微調整に失敗して脂質を取り過ぎる方も多いように思います。結果、高脂血症のリスクも高まったりします。
もともとダイエットを始める理由は「太っているから」「このままだと健康に不安だから」「健康診断でメタボ診断されたから」「プチ高脂血症と診断された」など、だいたいが余分な栄養と過食の人が多いと思います。
ですので、多少の無理でも開始当初はたっぷりの栄養と脂肪がカバーしてくれます。とにかく「痩せたい」のであれば、BMI値24ぐらいまでは頑張って、そこからはごはん1日1.5膳まで戻すなどして、正常なエネルギーバランスを確保するようなやり方が向いている場合もあります。
無理せず楽に痩せる方法はない?
糖質制限ダイエットでも「楽に痩せる」方法に傾いていくと、リスクが発生するやり方になります。特に「糖質を摂取しなければあとは何を食べてもいい」という考え方は、ある意味、正しいのですが身体に悪い影響を与え兼ねません。
やはり、
- 低カロリーの生野菜
- 魚中心のおかず
- 身体を温める汁物
- 栄養価の高い玄米
という、代表的な健康食の組み合わせですが、私自身、1年半突き詰めて試行錯誤した結果、上記のような食事の日が多くなっています。
そして普段こういった食事をして、身体を良い状態に組成しておくことは、断食や偏食にも耐えうる身体の組成に繋がります。
モーニングショー内で断食5日目の長嶋一茂が断食のこと、糖質不足の対策などをPRしていましたが、断食の影響か、伝えたいことが伝えられない思考状態にあったので同情してしまいました。(私もたまに断食していたのでよく解りますwww)
心不全の心配はない?
糖質制限ダイエットと心不全の因果関係は誰にもわかりません。特に桐山秀樹さんぐらいになると、人前で牛丼やラーメンを食べるなどもってのほかだったはずなので、そのプレッシャーから極度の糖質制限になっていたこともあったのではと思います。それこそ、糖質不足を体で感じた時でも、人前のため摂取を控えるなど、別の意味で体に負担をあたえる生活だったと思います。それこそ、少しでもリバウンドすればプライドにも傷がつくような立場なので、糖質制限とは違ったところでのストレスが心不全に繋がったのかもしれません。
今回の報道に関する多くの記事にもあるように、そして私の見解としても、糖質制限が心不全に結びついたとは当然考えにくく、むしろ糖尿病が関連していたり、ストレスといった別の要因が大きいのでは無かったのではないでしょうか。
また、どんな生活をしていても「心不全、心筋梗塞、脳梗塞」などの循環器病はどんな健康的な食生活をおこなってもリスクが無くなるわけではありません。どんな健康的な生活をしても、循環器系のトラブルは発生します。
やはり、糖質制限ダイエットによる心不全のリスクよりも、肥満のリスクを心配するほうがリスク対策としては正しい気がするのですが、皆さんはどう思われますでしょうか。